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2011年8月30日 (火)

『インドであたしゃ考えた』2日目・バラナシ行き夜行列車編・その2

続いて、「2日目・バラナシ行き夜行列車編・その2」

をお送りいたします!だいぶ長くなります(汗)


電車はほぼ予定時刻に発車した。

インドの電車は恐ろしく遅れる、って話だったけど、

私が乗ったのは、行きはニューデリー始発、

帰りはバラナシ始発だったので、発車時刻はもちろん、

到着時間もほぼ定刻通りだった。これはかなりラッキーだったのかも!

1

電車が発車しても、やっぱり席はガラガラ。

たぶん等級の高い座席なんだろうなぁ。

チケットを手配する時、地球の歩き方に書いてあった

情報を目安に、「2A」という等級を頼んだんだけど満席で、

仕方なく「3A」の席で、しかも17時間40分も

かかる電車になってしまったのだった。

とにかく、自分の席が確保できてよかった!

先ほど出会ったインド人の男性は英語が話せたので

「どこから来たの?」とか、「どこに行くの?」とか

お互いのことを色々と話し始めた。

あ、ちなみに私は本当に本気で英語がしゃべれない(笑)

知ってる単語を並べて、ジェスチャー、あとは絵を書いて会話する。

彼の名前は「PRADEEP(プラディープ)」というそうだ。

デリーの銀行で働いていて、これから「ラクナウ」という駅

(デリーとバラナシの間にある)まで行き、自宅に帰るそうだ。

ラクナウには21時過ぎに着くそう。まさか毎日通ってる訳じゃないよね?!

どうやら何週間かデリーに滞在して勤務した後、自宅に帰り、

1週間ほどの休みを取る。というサイクルで働いているらしい。

プラディープから、「君は何でこんなに大変な思いをして、

バラナシに行こうとしてるの?飛行機だったらすぐ行けるのに。」と言われた。

「日本ではインドの夜行列車で旅をするのが人気のコースなんだよ」と、答えた。

…いや、本当は「ジャパニーズ・スタンダード・トラベル・コース!」

とかなんとか、単語を組み合わせて言って、親指を突き立てて

笑顔を見せたら、「なるほど~!」ってわかってもらえたみたい。

最初のうちはそれで何とか話せていたけど、だんだん限界が。。

そこで日本で買った\2000の電子辞書を使って話すことに。

お互いが言いたい事を打ち込んで、相手に見せて会話をするというもの。

この代物は単語しか変換できないタイプなのだが、

彼は文章が打ち込めるタイプだと思っていたようで、

始めのうちはズラズラッと文字を打ってしまい、

訳のわからない文字が出てきて、「?」となることが多かった。

が、銀行員ということだけあってか、頭脳明晰なのかしら。

すぐにその仕組みを理解したようだ。

私よりも早く、そのヘボ電子辞書を使いこなし、

単語をひとつ打っては私に見せ、ひとつ打っては…と、

丁寧に会話してくれた。なんて優しい人なんだ(涙)

大体はその方法で彼の言いたい事が理解できたけど、

やっぱりわからないことも多々あり。。

「うーん。。」と考え込んでいると、「君はもっと英語を勉強するべきだ」

と叱られた。その後も何度か飽きれ顔で叱られ。。

英語を話せなくても何とかなると思ってたし、実際何とかなるんだけど、

私は初めて英語がしゃべれないことにコンプレックスを抱いた。

笑顔で楽しくカタコトで話せたとしても、そこから一歩先には進めない。

表面だけしか相手のことを理解できなくて、すごく伝えたい

感謝の気持ちとかを少しも伝えられない悔しさを、

この時から旅が終わるまで、色んな場面で感じたのだった。

でも彼はとても優しく真面目な人で、「お腹空いてないの?」と心配してくれて、

私が「朝食べたパンがまだ残ってるから大丈夫。でもこれ、すごくまずいんだ。」

と言ったら、「君は食べることができるということに

感謝して食べるべきだ」と真剣な顔で伝えてくれた。

初めて会った人にこんな言葉を言えるプラディープは素晴らしいな。

プラディープが一緒だったおかげで、後から乗ってきた

インド人達とも仲良くなることができた。

下の写真に写っているのが同じ席になった方達。

(プラディープはド・アップ写真しか取れなかったので割愛。笑)

特に一番左側のマダム(名前がわからない…)と、

一番右側のチョードリーにはすごくお世話になった。

Photo

マダムは列車に乗ってきた時から、日本人の私に興味津々だったようで、

目が合うとすごく優しい笑顔で笑いかけてくれた。

どうやらヒンディー語しかしゃべれない為、プラディープがみんなに

通訳してくれるようになってから、たくさん話しかけてくれるようになった。

マダムがお昼寝して目をさました時、「Good morning!」

と冗談ぽく言うと、めっちゃ笑ってくれた。

そのマダムからインドに生まれた人々の宿命というものを教えられた出来事があった。

マダムがお菓子を食べていた時のこと。

食べ終わったお菓子の袋を何のためらいもなく、ポイッと床に捨てたのだ。

小さなゴミならともかく、かなり大きい袋を捨てたものだから、物凄く驚いた。

その後、小さなテーブルに溢れそうになっていた紙コップ

(みんな本当によくチャイを飲む。)を片付けようとしたら、

マダムをはじめ、それを見ていたインド人達が全員

「片付けてはだめよ。そのままにしておいて。」

と口を揃えて、私の手を止めた。

その時、やっとマダムの行動と今起きた出来事が結び付いた。

私がゴミを片付けるということは、それを仕事としている人の仕事を奪うことになるのだ。

インドのカースト制度はすでに廃止されてはいるけれど、今でも根強く残っているんだ。

デリーの街が汚れていたのもこのせいなのかもしれない、、。

マダム、というかインド人のマナーが悪いわけじゃなく、

そういった環境の中で暮らしている以上、避けられない現実なのだ。

それがインド、という国なんだ。

この時、「プラディープ、こういう出来事に出会うために

私は夜行列車に乗ったんだよ。」と心の中で呟いた。

なんせ英語では伝えられないから……ガビーン!

とても貴重な体験だったな。

さてもう1人、大変お世話になったチョードリー。

パッと見、怖いけど、話し始めるとものすごくひょうきんな人らしく、

同じエリアに座っているインド人達をドッカンドッカン笑わせていた。

「みんな何がそんなにおかしいんだよ~!私にも教えてくれよ~!」

ヒンディー語がわからないことがこんなにも歯がゆいと感じたことは、

後にも先にもこの時だけだった(笑)

彼も日本人に興味津々なようで、プラディープと私が話しているのを

チラチラ見ていて、物凄く話に入りたそうにしていた。

笑顔で話しかけると、凄く嬉しそうに笑ってくれて、英語で色々と話しかけられた。

が、英語がペラペラではないみたいで、その時もプラディープが通訳をしてくれた。

それが段々彼の負担になっていたようで…。

英語が全然できない私と、私の話を聞きたいヒンディー語しかしゃべれない

インド人との間に挟まれ、疲れてしまったみたい。

私は申し訳なくなって、しばらく窓の外を見たり、写真を撮ったりして過ごした。

Photo_4

Photo_5

そのうち段々睡魔が襲ってきて、気付いたら眠ってしまっていて

1~2時間位寝て起きたら、プラディープの姿が見えなくなっていた。

まだラクナウには着いていないはずなのに、席に戻ってくる気配がない。

マダムやチョードリーに「プラディープは?」と訪ねると

「ラクナウの手前で降りたよ。そこからバスで自宅に帰ることにしたって。」とのこと…。

突然のお別れにちょっと動揺。いきなり置いてきぼりにされたみたいで、悲しすぎる。

マダムやチョードリーや他のみんなもいるけど、

ヒンディー語がしゃべれない私は話に入ることができず、

英語で話しかける気力もなくて、ずっと本を読んだりして過ごしていた。

プラディープと○×ゲームをしたり(インドにもあるんだよ!)、

車窓からの写真を撮って、どっちがうまく撮れたか競いあったり、

ヒンディー語で「りょうこ」って書いてもらったり。

さっきまでは楽しかったなぁ。

Photo_6

なんだかポッカリ心に穴があいてしまった。

とにかくお礼もお別れのあいさつも出来ずに

会えなくなってしまった事がとても悲しかった。

メールアドレスを教えてもらっていたし、facebookもやってるって

見せてくれたから、日本に帰ったら必ず連絡しよう。

なんていい時代なんだろうね(涙)

しばらくして何かのきっかけで、チョードリーと英語と電子辞書を使って話始めた。

するとマダムや他のみんなも話に加わってきて、

またさっきみたいな楽しい空気が流れ始めた。

インド人は本当に好奇心旺盛で人なつっこくて、話していると元気になれる。

昨日まで怯えていた自分が嘘みたい(笑)

色々と話をした後、チョードリーが他の席にいる私の家族と

一緒に食事をしないか?と誘ってくれた。

喜んでお誘いを受ける。

2、3ブロック向こうの席に、チョードリーのパパ&ママ&

奥さん&そのママが座っていた。

Photo_3

自己紹介をして、席に着く。

するとパパというかおじいちゃんが「どこから来たんじゃ?」

とこれまた興味津々で話しかけてくれた。

このおじいちゃんもパッと見怖そうだけど、めっちゃ優しくて味があって、

一目見て大好きになってしまった!

ママ達もいきなり現れた日本人にとても優しくしてくれて、

手作りのカレー弁当をご馳走してくれた。

Photo_2

まさかインドの家庭の味を味わえるなんて思っても見なかったので、感激した!

かなり辛かったけど、とてもおいしかったよー!

チョードリー一家もバラナシで下車するらしい。ガンガーにお祈りに行くそうだ。

心優しいチョードリーがバラナシまで一緒とは本当に心強い。

カレーをご馳走になったあと、自分の席に戻ると、

そろそろラクナウに着くらしく、マダム達が身支度を整え始めた。

もうお別れなんて信じられないよ。

マダム達にはきっと二度と会うことはできないだろう。

そう思うと涙が込み上げる。

降りる時みんなと握手をして、マダムとは抱きあってお礼とお別れを言った。

今度はちゃんとお別れできて良かった。

この時23:00を回っていただろうか。

外は激しい雨が降っている。

マダム達と入れ替わりで席に着いたのは、今風のお兄ちゃんたち。

女性が私ひとりになってしまって、急に怖くなった。

私は今まで出会った人たちにものすごく恵まれていたんだ。

こんな深夜知らない人だらけの中、眠るなんて

本当はものすごく危険なことなんだ・・・。

そんなことを考えていると、チョードリーがシーツを余分に持って来てくれて、

私の座席に敷いて毛布を掛けてくれた。

彼は「Good night!」と言って、私の上の座席へ登って行った。

もし何かあってもチョードリーは上にいるし、彼の家族にも頼ることができる。

あと7時間位でバラナシに着く。とりあえず今は眠ろう。

と、クーラーガンガンな車内で凍えそうになりながら眠りについたのだった。

次回、ついにヒンドゥー教最大の聖地・バラナシに足を踏み入れます!

「3日目・バラナシ到着編」、ぜひご覧下さい!

*** 藤元りょうこ HP ***

http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=ryoko_fujimoto

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コメント

はぁ~ドキドキするー!
どうなるのぉー!(笑)

やっぱり英語か・・・。英語なのね。世界は。
フジモ全然できるじゃん!
聞き取れてすごいよー!
単語テスト0点の私には絶対無理・・・。
悔やまれるね。
(今からがんばれよ!←)
17時間ってすごいけど、その中に早くも
いろんな出会いがあったねー!
写真の人たちいい人そうだよ。
テレビで見たインドの方だーって思ったわー(笑)
(イッテQ情報)

体力だね!
そして
絶対運が良くないとだめね!と思いマシタ・・・!


投稿: sai | 2011年8月31日 (水) 12時47分

>saiちゃん
あっ!という間の17時間だったよ。
本当にいい人達に出会えたよ(涙)

インド人は顔が濃いからインパクトあるけど
優しい人が多かったよ。

最近インド人らしき人を見るとついて行きそうになる^^;

この後もお楽しみに~♪

投稿: 藤元りょうこ | 2011年9月 1日 (木) 21時29分

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